01
はじまりは、家庭にあり
私のサービス観の原点は、家庭環境にあります。特に戦前・戦中・戦後を生きた祖父母と過ごした時間は、精神性を育む貴重な礎となりました。私は、日本古来の神道の家に生まれ育ちました。神道には教義や経典、創始者が存在しません。自然と共に歩み、多様なものを受け入れる寛容さがその本質にあります。この寛容性は、料理や接遇の世界とも重なります。各国の料理が長い年月をかけて継承されてきたように、サービスもまた“伝統と進化”の両方を内包しています。


02
継がれるものと、進化する心
料理はただの技術ではなく、命をつなぐ文化です。
その進化の根底には、家庭という土壌があります。
たとえば「ヌーヴェル・キュイジーヌ」といった料理の革新も、伝統への敬意なくしては成り立ちません。
アイデアや創意を形にしていくには、まず根っこがしっかりしていなければならない。
それが家庭であり、文化の基盤です。
03
感謝からはじまるという姿勢
神社や仏閣に訪れるとき、つい「〇〇が叶いますように」とお願いをすることがあるかもしれません。でも、まず「ここに来られたこと」への感謝を伝えてみる。その姿勢ひとつで、祈りの所作や気持ちの持ち方が大きく変わっていきます。仕事においても同じです。「仕事をもらえた」と思うのか、「この機会をいただけたことに感謝して、誠実に努める」と捉えるのか。出発点の違いが、行動と結果に確かな差を生むのです。


04
サービスマンとしての基本姿勢
一流のソムリエ、そしてすべてのサービスマンに求められるのは、技術だけではありません。以下のような姿勢が、日々の仕事を支えています。
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顧客の満足を深く理解し、寄り添うこと
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言葉遣いや所作に心を込めること
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知識や経験をもとに、気づきと驚きを提供すること
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丁寧な対話を通じて信頼関係を築くこと
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仲間とともに最高の時間を創りあげること
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情熱と誇りを持ち続けること
これは“基礎”にすぎませんが、どれも決して軽んじられるものではありません。
そして、すべての核にあるもの
サービスとは、“人を想う心”である。
この一言に、私のすべての信念が詰まっています。
人を想い、その人の立場に立ち、
その人の時間に寄り添う。
それができる人間こそが、
真のサービスマンであると信じています。
料理を運ぶだけではない。
マニュアル通りの応対でもない。
目の前にいる人が、
少しでも豊かな気持ちになれるように―。
“想いを届ける”という行為が、
サービスの本質です。
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